歯周病治療
人間の口の中には700種類の細菌があり、歯垢1mgに約1億個の細菌がいると言われています。 その歯垢が歯の表面や歯肉に付着して発症し、歯を支えている土台(歯周組織)が破壊される疾患を歯周病と言います。
なぜ歯周病になると腫れるのでしょうか。
人間の口の中は平均37度と細菌が繁殖しやすい温度です。
細菌が繁殖したとき、白血球がその細菌を貧食します。
その際血管を拡張し、腫れている部分に白血球が集結します。
こうして体の中に入り込んでくる細菌に対応するのです。
白血球にも色々な種類があり、細菌が体内に入り込んできた時に、一番初めに貧食をする白血球が好中球です。
この好中球で体内に入り込んできた細菌の全てを貧食できる場合は、問題ありませんが、そうでない場合、
つまり入り込んでくる細菌が多い場合は好中球だけでは対応できなくなります。
そうなると次の部隊のマクロファージという種類の白血球が現れます。
マクロファージが現れてくる体の中の状態は緊急な状態です。
マクロファージは炎症性サイトカインとういシグナルを出します。
このシグナルは発痛物質でもあり、骨の表面にある骨を壊す破骨細胞という細胞を活性化させてしまいます。
歯周病の原因は?
歯周病の直接的原因はプラーク(歯垢)です。
プラークは食物残さの中で繁殖した細菌の塊です。
プラークが付着すると、その中で毒素が作り出され歯肉に侵入して炎症が起こります。
歯肉が腫脹し、歯肉と歯との隙間が深くなり、炎症が深部へと拡がっていきます。
プラークを長い間取り除かないで放置しておくとバイオフィルムとよばれる細菌のかたまりがつくられます。
このバイオフィルムはヌルヌルした膜で、水などでは簡単に流されず、
どんどん菌を巻き込んでさらに強固なかたまりとなっていきます。
このバイオフィルムやプラークを放置すると歯周病が進み、歯ぐきが下がってきて、歯根膜が壊され、骨が喪失し始めます。
そのまま放置すると、骨の喪失が進み歯が動揺し、やがて歯は脱落してしまいます。
また、歯周病はお口の中だけではなく、全身に影響を及ぼすと言われています。
お口の健康は身体の健康に大きくつながっておりますので、歯周病の予防とケアが大切です。
治療方法
当院ではPMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥースクリーニング)に加え、
次亜塩素酸水(溶解液)を使用して徹底的に歯と歯肉の全てを殺菌・消毒し
歯周ポケットに入り込んだバイオフィルを完全に除去いたします。
一般的な治療法で完治しなかった歯周病も当院の治療で完治した例が多々ございます。
歯周病患者の口内環境
治療後の口内環境
効果と特徴 |
殺菌作用 タンパク分解作用(バイオフィルムの破壊) 人体由来の成分のため人には無害 殺菌による消臭効果 |
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殺菌・失活化 できるもの |
・細菌 (カビ・カンジタ・その他細菌) ・ウイルス (ノロウイルス・インフルエンザ・B型肝炎・C型肝炎・O-157・MRSA・HIVなど) |
当院の歯周病検査、治療メニュー
歯周ポケット検査 | 歯周ポケットの深さを、専用の器具を使って測ります。深ければ深いほど、進行していることがわかります。 |
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レントゲン検査 | レントゲンで顎の骨を撮影し、密度を調べます。影が薄くなっているほど骨の溶解が進み、悪化していることがわかります。 |
顕微鏡検査 | 顕微鏡で口内の歯周病原因菌の状況を確認できます。お口の状態を正しく知ることで、効果的な方法を選んで治療をすることができます。 |
SC(スケーリング) |
歯や歯根の表面に付着したプラーク(歯垢)、歯石やステイン(着色汚れ)などを取り除く治療です。 歯の表面をキレイにしていきます。 |
SRP (スケーリング&ルートプレーニング) |
歯周ポケットの中の歯垢(プラーク)や歯石を取り除く治療となります。 歯茎の中に硬い歯石が付着していることにより歯周病が進行してしまう可能性が高いため、SRPを行ってこれらを除去していきます。 |
ペリオバスター |
次亜塩素酸水(溶解液)を使用した治療となります。 口内の最近を徹底的に殺菌・消毒いたします。 歯周病の大部分は細菌によって発症しますから、細菌が一時的にでも完全に除菌されれば、口内は確実に改善します。 |
治療コース
初回診察 | カウンセリング/歯周ポケット検査/顕微鏡/レントゲン |
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コース1 (軽度の歯周病) |
全体の治療を行います。 SC(歯石除去)/ペリオバスター |
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コース2 (中/重度の歯周病) |
6つのブロックに分け治療を行います。 SC(歯石除去)/SRP(歯ぐきの中の見えない歯石を除去)/ペリオバスター |